
今回はワイヤーラッピングの技術で作るペンダントの作り方を教えます。
しかもワイヤー2本だけでカボションカットの天然石を固定して作れます。
そして手で押したら簡単に石が外れてしまう様なヤワな作りではありません。
見た目は上の写真のようになります。
とても2本のワイヤーだけで出来ているとは思えない作りです。
これは自分が編みだしたワイヤーラッピングの技術の中でもかなり画期的で前代未聞の作り方ですが、今回みなさんに教えてしまおうと思います。
アシンメトリーデザインで見た目もとってもかっこいいです。
アイキャッチ画像ではルチルクォーツ、サンストーンのペンダントもありますが、ほとんど同じような作り方でできています。
初心者にはかなり難しい内容になるので、初めての方はまずこちらから
初心者向け、簡単なワイヤーラッピングで作る天然石ビーズのリング

まずは作りたいと思う天然石を用意します。
今回私はレインボームーン2.0x1.6cmを使用しました。

使用する道具は平ペンチ、丸ペンチ、ニッパーのみ。
ワイヤーは天然石の大きさによって変わってくるのですが、
今回私は、
シルバー925角ワイヤー 0.6mm を40cm
丸ワイヤー 0.3mm を200cm
を使用しました。
*足りなくなってしまうと困るのでかなり長めにカットしました。
そして角ワイヤーではなく丸ワイヤーでも可能ですが、天然石を囲むフレームとなるワイヤーとなるのである程度の硬さのあるワイヤーを使用してください。

角ワイヤーのちょうど真ん中を平ペンチで写真の様に曲げます。

細い丸ワイヤーを使ってウェイヴィングしていきます。
*この時の丸ワイヤーのスタート位置は真ん中ではなく7:3ぐらい





今回2周毎交差させていますが、ここにある程度の隙間があればいいので何周毎でも構いません。

天然石の長辺の半分まできたら一旦ストップ。

天然石の輪郭に沿うように全体を曲げます。
*ここで細ワイヤーの上からペンチを使って曲げるとワイヤーが切れることがあるので、なるべくペンチは使わない事。

ここから先は角ワイヤーの幅が狭くなっていくようにします。

同じように天然石の外周の半分まで巻き続けてください。


ここから巻き方を変えていきます。
*細い丸ワイヤーの長い方を使って下に向かって巻いていきます。
これが最初に丸ワイヤーのスタート位置を7:3にした理由です。
短い方の細い丸ワイヤーはフレームの外側に来るようにして残しておきます。




ここの部分の巻き方はどうでもいいのでアレンジが可能。
重要なことは外側に来る角ワイヤーに何か所か巻いていない部分を作る事。
後で裏側からその巻いていない部分にワイヤーを巻いて固定するため。

だいたいの所まで巻き付けたら、天然石に沿う様に全体を曲げます。

そして写真の様に隙間に通します。
*ワイヤーが折れないように全体を丸めながらゆっくりと、あまり形が崩れないように注意してください。角ワイヤーはわりと難しいです。

天然石を上から抑えられる大きさにワイヤー全体を曲げてから。

隙間に入れた角ワイヤーを曲げて戻します。

もう片方の角ワイヤーを写真の様に曲げて隙間に通します。



天然石をはめてみて、丁度よく固定できるか確認します。

丁度いい所で細い丸ワイヤーを巻き付けて固定します。



ここまで来たら天然石をはめ込みます。

天然石をしっかり固定できるように角ワイヤーの間隔を調整して巻いていきます。



角ワイヤーを隙間に通します。

角ワイヤーをしっかり巻き付けて固定します

この時点で天然石がしっかり固定されているか確認してください。
ここまできたらもう一息。あとは簡単です。


ここからバチカン部分を作っていきます。


表からの写真




バチカン部分のだいたいの長さが決まったら。

曲げてみて確認。

細い丸ワイヤーを1本カットします。

隙間に入れます。

こちら側も。

細い丸ワイヤーも向こう側に通して巻いていきます。
ここから先はいろいろ応用できるのでお任せで。
一応今回の作り方を最後まで見せます。


角ワイヤーを1本カットして内側に巻き付けて処理します。


細いワイヤーを巻き付けながら表側まで持ってきます。

更に裏側に向かって。


細いワイヤーをカットして処理。

バチカンの間に通してから巻き付けて。
*角ワイヤーの終わりの先端部分がバチカンの内側に来るように長さを調整してください。

これで出来上がり。

裏側からの写真。
しっかり天然石が固定されています。
指で押しても全く外れません。


左右のデザインが少し違うアシンメトリーなデザインがいい感じです。
そしてワイヤー2本だけで出来ているというのがこの作り方の素晴らしい所です。
私は蝋引き紐を使ってマクラメ編みのアクセサリーも作るのですが、紐もワイヤーも同じく最後の先端部分の処理があまり好きではありません。やはり一番強度が劣る部分であるし、洋服などに引っかかって壊れ始める原因となりやすいため、なるべく少ない方がいいと考えています。
もちろんここにこだわりすぎると作れるデザインの幅が狭くなり、せっかく自由で無限なものが不自由で有限なものになってしまいます。
ただ一つの例でシンプルでミニマルなものも無駄がなく素晴らしいです。
いろんなものを足していって複雑なものを作るよりも、どんどん減らしていいてシンプルで素晴らしいものを作るほうが難しい様な気もします。
何か人間のライフスタイルに通じるものがあります。
ではまた。
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